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メタバースでビジネスを展開するメリットは? 注目される背景や事例を解説

終了目安時間:10分

2022.10.12

「メタバースはどのようにビジネス活用できるのだろうか」「メタバースは自社と関係するのだろうか」と悩むビジネスパーソンは多いでしょう。 すでに多くの企業がメタバースに進出しており、将来的に規模や業種に関わらず、あらゆる企業がメタバースと関係を持つ時代が到来する可能性はあります。そのため、今のうちからメタバースに関する知識を深めておくことが大切です。 記事では、メタバースが注目される背景や市場規模、進出している企業事例などを解説します。

ビジネス界がメタバースに注目する背景

VRゴーグルをつけた自転車に乗った女性

世界中の企業がメタバースに注目しています。すでに企業の中には、メタバース参入や商標申請を進めているところがあるほどです。

ビジネス界がメタバースに注目する理由は、主に以下の3つです。

・オンラインでのコミュニケーションの促進

・テクノロジーの発展

・NFTの台頭

まずは、ビジネス界がメタバースに注目する3つの理由について解説します。

オンラインでのコミュニケーションの促進

新型コロナウイルス感染症の影響により、簡単に対面できないという物理的制約が生じました。この物理的制約を取り払うかのように、仮想空間メタバースが注目を集め始めたのです。

「ファミ通ゲーム白書」によると、2019年の世界のゲーム市場は15.7兆円でしたが、新型コロナウイルス感染拡大が始まった2020年には20.6兆円まで成長(※1)しているのです。

大ヒットを記録した代表的なゲームは、「あつまれどうぶつの森」と「フォートナイト」です。特にフォートナイトは、2018年には世界で7,830万人だったユーザー数でしたが、2020年5月には3億5,000万人に達するほど成長しています。

あつまれどうぶつの森とフォートナイトは、仮想空間を舞台に、ユーザー同士が交流できる点においてメタバースと認識されることもあります。つまり、メタバースゲームでコミュニケーションをとる人々が増えたのです。

ユーザーはフォートナイト上で交流をし、フォートナイトの運営もまたメタバース上で人気歌手のコンサートを実施するなど、新たなコミュニケーションを創出しています。このように、オンラインでのコミュニケーションが普及したことにより、多くのビジネスチャンスが生まれています。

※1 出典:【ファミ通.com】『ファミ通ゲーム白書2021』が7月15日に刊行。2020年の世界ゲームコンテンツ市場は前年と比べ3割増しとなり、史上初の20兆円の大台を突破

https://www.famitsu.com/news/202107/15227212.html

テクノロジーの発展

メタバースの概念自体は昔からあります。メタバースという単語が初めて登場したのは、アメリカの作家ニール・スティーヴンスンによる小説「スノウ・クラッシュ(1992年)」です。

また、1997年にはNTTデータ通信よりバーチャルショッピングモール「まちこ」、2003年にはLinden Lab社より仮想空間「セカンドライフ」がリリースされています。2000年前後より存在していたメタバースですが、現在ほど世界的に広まりはしませんでした。

今回、これほどまでにメタバースが普及した理由の1つに、テクノロジーの発展が挙げられます。例えば、5Gにより高クオリティの映像を低遅延で配信できるようになりました。また、ヘッドセットをはじめとする機器も、以前より低価格で購入できます。

2020年前後になって、ようやくメタバースを実現するテクノロジーが登場したのです。テクノロジーの発展により、メタバースを利用するハードルが下がり、多くのユーザーが楽しめるようになりました。

同時に企業は、多くのユーザーが集まるメタバースでビジネスを創出したり、メタバースに関連する製品サービスの販売を始めています。

NFTの台頭

企業がメタバースに注目する理由は、当然ながら利益を出せる可能性があるからです。従来、デジタルデータは容易に複製できるため、価値を創出するのが困難でした。しかし、NFTの台頭によりデジタルデータの所有者の証明が可能となり、デジタルデータは資産価値を持つようになったのです。

ユーザーは仮想通貨を用いて、デジタルデータの売買をするようになりました。つまり、NFTによりメタバースに経済圏が生まれたのです。

企業の中には、メタバースで新たなビジネス創出を目的にNFT土地を購入したり、アバター向けのNFTファッションを提供したりと現実世界と同じようにビジネス展開しています。

▼メタバース全般の今日までの背景や今後の展望については、こちらの記事でも詳しく解説しています。

メタバースの市場規模

コンピューターに写った株式チャート

ブルームバーグ・インテリジェンスによると、2020年には50兆円程度であったメタバース市場規模が、2024年には90兆円に達すると予測(※2)されています。メタバース市場の急速な拡大の背景には、多くの企業が事業機会の可能性に惹かれ、先行投資をしていることが挙げられるでしょう。

例えば、企業が多額の資金を費やして仮想土地を購入している理由は、仮想土地上でビジネス展開をするためです。また、企業や有名人は続々とメタバースとNFTに関連する商標申請をしています。

このように、メタバースへの注目度の高まりに比例するように、企業は先行投資をしているのです。しかし、メタバース関連のゲームやデバイスなどを除くと、メタバースで利益を上げるのは難しいのが現状です。

Meta社(旧Facebook)CEOマーク・ザッカーバーグ氏は、今後数年間はメタバースで収益が見込めないことを認めています(※3)。

※2 出典:【ブルームバーグ】野村HDが「メタバース」事業参入を検討、開発推進へ人材採用急ぐ

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-05-18/RBY7SCT0G1KW01

※3 出典:【ブルームバーグ】Zuckerberg’s Metaverse to Lose ‘Significant’ Money in Near Term

https://www.bloomberg.com/news/articles/2022-05-25/zuckerberg-s-metaverse-to-lose-significant-money-in-near-term

今メタバースでビジネスを展開するメリット

近未来で仕事をするビジネスパーソン

数年間はメタバースで収益を出すのは難しいと言われる中、今のうちから企業がメタバースに進出するメリットは4つあります。

・新規ビジネスの創出

・新規顧客の創出

・商標登録による自社権利の確保

・顧客データの収集

以下では、4つのメリットについて解説します。

新規ビジネスの創出

メタバースを活用すれば、新たなビジネスやサービスを創出できます。PwCコンサルティング合同会社が1,000社を超える事業者を対象にした調査(※4)によると、87%がメタバースをビジネスのチャンスとして捉え、そう考える理由のトップが「新規ビジネスの創出」と判明しています。

例えば、メタバース上の仮想土地を購入すれば、仮想土地のレンタルビジネスを展開できます。イベント会社は借りた仮想土地で、人気歌手のコンサートの開催や広告の設置などができるでしょう。

※4 出典:【PwCコンサルティング】メタバースは「ゲーム・エンタテイメントのための仮想空間」からビジネス活用のフェーズへ

https://www.pwc.com/jp/ja/knowledge/thoughtleadership/metaverse-business-survey.html

新規顧客の創出

メタバースは若い世代とのタッチポイントを作るのに有効なプラットフォームの1つです。世界的に人気を集める海外のメタバースゲーム「Roblox(ロブロックス)」の月間アクティブユーザー数は、2020年7月時点の発表で1億5000万人以上となっています。Robloxのユーザーの大きな特徴は、ユーザー数の半数以上が13歳未満の子供という点です。

Robloxが抱える若いユーザー層を狙い、すでに企業はビジネスを展開しています。自動車メーカーの現代自動車は、Roblox上で「Hyundai Mobility Adventure」というサービスを提供し、若い世代とのタッチポイントを構築しています。

また、音楽ストリーミングサービスの米「Spotify」はRobloxにて「Spotify Island」と呼ばれる仮想空間を構築しました。Spotify Iskandで、ユーザーは音楽を作成したり、ファンやアーティストと交流をしたりできるのです。

メタバースでビジネス展開すれば、若年層を中心とする新たな顧客にアプローチできます。今後、メタバースが重要なマーケティング施策の場になる可能性は高いです。

商標登録と買収ができる

多くの企業や有名人がメタバースとNFTに関する商標登録を進めています。商標登録が進む背景には、自社ブランドを不正利用した第三者による商品流通を防ぐ目的があります。

2022年1月、エルメス社が高級バッグ「バーキン」と酷似するデザインのNFTバッグの生成と販売をしている業者に対して、商標権侵害で訴える事例が発生しています。世界最大の小売店「Walmart(ウォルマート)」は、独自仮想通貨とNFTの商標登録をしていると報じられました。

また、大手企業によるメタバース関連企業の買収も進んでいます。メタバースに進出する際、競合に商標やキーパーソンとなる企業を買収されては、参入のハードルが高くなります。メタバースでビジネスをする可能性がある場合、今のうちから商標申請を進めておくといいでしょう。

顧客データの収集

現代の企業活動において、顧客情報は大きな役割を果たします。顧客情報を保有すれば、パーソナライズ化したマーケティング施策や製品開発などができるからです。しかし、個人情報保護の観点より、サードパーティーCookie廃止の流れが進んでいるため、企業は新たなデータ収集方法を発見する必要性に迫られています。

このような背景で、注目を集めるのがメタバースです。メタバースのユーザーは、運営によって認証された正規ユーザーです。メタバース上で、企業は価値提供と引き換えに、ゼロパーティデータ(ユーザーの明確な同意を得たデータ)を得られます。

特に若年層のデータ収集においては、メタバースゲームが果たす役割は大きいでしょう。

メタバースでのビジネス成功事例

テクノロジーを駆使する女性

メタバースとビジネスの関係性を見てきたところで、より具体的なイメージができるように5つの成功事例を解説します。

400億円近くの売上を出したメタバース『The Sandbox』

The Sandboxは大きな注目を集めているメタバースゲームです。仮想土地「LAND」を購入したユーザーは、LAND上でゲームやNFTなどのコンテンツ作成と売買ができます。この仮想土地LANDをめぐり、企業は莫大な投資をしているのです。

2021年のLAND取引数は65,000件であり、400億円近くの売り上げを出しました。The Sandboxに参入している主な企業は、HSBCやPwC香港、エイベックス、GUCCI(グッチ)などです。企業が仮想土地LANDを購入する目的は、「The Sandbox」上でビジネスを展開するためです。

The Sandboxでコンテンツを作成するためには、LANDの購入もしくはレンタルが欠かせません。しかし、LANDの数には限りがあるため、企業は先行投資としてLANDの購入をしているわけです。

今後、LANDを所有する企業は、The Sandboxで仮想店舗の設立やイベントの開催、広告枠の作成、LANDのレンタル事業などを展開すると考えられます。

メタバースでのビジネス展開を進める『NIKE』

メタバースに大きな興味を示しているのがNIKEです。NIKEはバーチャルスニーカーや衣料品の製造販売を示唆する商標を7件出願し、メタバースに強みを持つ人材採用にも注力しています。

2021年11月には、Roblox上で「ナイキランド」を開設しました。ナイキランドでは、ユーザーはコンテンツの作成や体験の共有、自分のアバターでNIKE製品の着用などができます。また、12月にはNFTスタジオ「RTFKT(アーティファクト)」を買収しました。

2022年4月、RTFKTを通してNIKE初となるバーチャルスニーカーを発売し、二次流通では5,000万円以上で取引されるほど人気を集めています。

健康になりながら報酬を得られるゲーム『OliveX』

メタバースゲームと一口に言っても、様々な種類があります。人気のメタバースゲームはプレイしてお金を稼げる「Play to Earn」ですが、最近は動いてお金を稼げる「Move to Earn」ゲームが注目を集めています。

「OliveX」もまた、ゲームを通して健康になれるMove to Earnゲームを提供します。ユーザーは、現実世界でランニングを行い、ミッションをクリアすると仮想通貨「DOSE」とNFTを獲得できる仕組みです。

OliveXはオーストラリア証券取引所に上場しており、時価総額は1年で2倍の1億9,050万豪ドルまで伸びています。OliveXの目標は「10億人を健康にするゲーム開発」です。今後はサイクリングやボクシング、ボートなど様々なスポーツと連動したゲーム開発を進める予定であり、長期的にはThe Sandbox内にフィットネスゲームのエコシステムを構築することを目指しています。

高精度の顔スキャン技術開発企業『DEEMOS』

メタバース関連技術や機器を開発する企業もまた、新たなビジネスチャンスをつかんでいます。「Deemos Technologies」は、上海科技大学のインキュベーションプログラムの一環で設立されたスタートアップです。

同社は、AIやコンピューターグラフィックスといった技術を組み合わせ、顔面をマイクロメートルレベルでスキャンすることによって、顔のリアルな立体形状や質感を再現するデジタル顔画像生成システムを開発しています。

同社の技術を活用すれば、ユーザーは自撮り写真を数枚撮影するだけで、簡単に自分だけのアバター作成が可能です。メタバースの普及が後押しし、同社は数億円の資金調達や複数のメタバース企業との提携などに成功しています。

メタバースにラウンジを開設した世界的な銀行『JPモルガン』

アメリカの最大手の銀行「JPモルガン」は、メタバース「Decentraland(ディセントラランド)」に専用ラウンジ「Onyx lounge(オニキス・ラウンジ)」を開設しました。ラウンジは原宿をモデルにした仮想都市「メタジュク」に位置しています。

1階には歩き回る虎と銀行の経営者ジェイミー・ダイモンの写真が飾られており、2階では仮想通貨市場について専門家に相談できます。

JPモルガンは報告書で、メタバースの機会は無限に見え、メタバース市場は最終的に年間1兆ドルの収益を生み出す可能性があると伝えています。

今回の取り組みから、JPモルガンはメタバースでの新しい労働力と仮想不動産の所有権の拡大を狙っていると考えられるでしょう。

メタバースで展開できる主なビジネス

バーチャルスペースをイメージしたイラスト

メタバースで展開できる主なビジネスは大きく、下記2つに分けられます。

・メタバースに進出して提供するビジネス

・メタバースに関連する機器や技術を提供するビジネス

以下では、メタバースで展開できる主なビジネス8種類を解説します。

イベント

今後、メタバースでの展開が最も期待されるビジネスがイベント開催です。新型コロナウイルス感染症の影響により、オンラインでのコミュニケーションが一般的になりました。

ビデオクラウドプラットフォームを提供する「Kaltura」の報告書によると、新型コロナウイルス流行前にバーチャルイベントに参加したことのある人の割合は45%でしたが、今では87%まで伸びています(※5)。

しかし、従来のオンラインイベントには参加者数に限りがある、インタラクティブな経験提供が難しいなどの課題があります。

メタバース空間は、これらのデメリットを解消します。例えば、フォートナイトで開催された人気ラッパーのトラヴィス・スコットのライブイベントには、累計2,700万人が参加しました。また、2022年3月にはディセントラランドで60ブランド以上が参加するファッションショーが開催されています。

メタバースでのイベントは、ビデオ通話よりも高い没入感を演出できます。今後は、多くの人々が参加でき、エンゲージメント率の高いメタバースでのイベントやセミナー・会議などが開催されるでしょう。

※5 出典:【Kaltura】The State of Virtual Events 2022: Kaltura Publishes Virtual Events Report for Marketers and Event Organizers in 2022 & Beyond

https://corp.kaltura.com/press/the-state-of-virtual-events-2022/

NFTの販売

NFT技術により、メタバース上でデジタル資産を販売できるようになりました。すでに多くのブランドが仮想ファッションアイテムや日用品などを販売しているほか、販売に向けて商標申請を始めています。また、メタバース空間上の施設作りを支援する建築サービスも登場しているのです。

NFTは比較的簡単に作成できるため、参入ハードルの低いメタバースビジネスと言えます。

コミュニケーションサービス

メタバース版のオンライン会議ツールや人材マッチングサービス、リクルーティングサービスなどの人と人を結びつけるコミュニケーションサービスの普及に期待できます。

例えば、日本のポート株式会社はメタバースを活用した就活相談サービス「就活メタバース」をリリースしました。就活メタバースは、メタバース上でキャリアコンサルタントが就活に関する悩みをヒアリングしたうえで、キャリアプランの提案や人材紹介サービスなどを提供します。

メタバースでは、対面と同じようにリアルなコミュニケーションをとれるため、マッチングサービスのニーズは高まるでしょう。

ゲーム

今最も勢いのあるメタバースビジネス分野の1つがゲームであり、ユーザーに人気のあるメタバースゲームが、Play to Earn(プレイしてお金を稼ぐ)ゲームです。

Play to Earnゲームの代表は、モンスターを使用する対戦ゲーム「Axie Infinity(アクシー・インフィニティ)」です。ユーザーがゲームを開始するためには、数万円を投資して、モンスターを購入する必要があります。

しかし、ゲームを進めるとNFTや仮想通貨を獲得したり、育成したモンスターを売却したりできるため、初期投資費用以上のお金を得られる可能性が高いです。物価と給料が安い東南アジアでは、Axie Infinityで生計を立てる人もいます。

現在は、個人ユーザーが中心にメタバースゲームをプレイしていますが、今後はチームやプロダクションの参入も考えられます。

広告

多くの人々が集まるメタバースは、広告を出稿するのに最適なメディアの1つです。博報堂DYホールディングスの子会社は、ロブロックスで広告枠の販売を開始しました。広告枠は1つあたり80万円で、掲載期間は2週間の予定です。

広告枠を購入した企業は、ロブロックス上の看板などに画像や動画広告を配信できます。今後メタバースのユーザー数が増えれば、多くの企業が広告枠を争うことになるでしょう。

情報の取得と提供

メタバースでは、インターネットよりも多くの顧客データを取得できる可能性があると言われています。アイトラッキング世界シェアNo.1のトビー・テクノロジー株式会社は、メタバース上での消費者行動調査を実施しました。メタバース環境に仮想の商品陳列棚を構築し、消費者の視線の動きを追跡することで、消費者ニーズを特定するというものです。

メタバースで情報収集するメリットは、主に下記のとおりです。

・時間とコストを費やさずに仮想店舗を構築できる

・多人数のデータ取得ができる

・PDCAを迅速に回せる

・若年層にアプローチできる

メタバースで収集したデータは、自社活用するほか、他企業にデータを提供するビジネスにつなげられます。

デバイスの販売

VRセットやアクセサリーなどのデバイスを使えば、没入感の高いメタバース経験を得られます。メタバースの普及が進むにつれ、専用デバイスのニーズは高まるでしょう。

保険

メタバースにより保険業界も大きな影響を受けると言われています。メタバースが普及することで、以下のようなリスクが発生すると考えられます。

・メタバースへの悪意ある攻撃

・意図せずに起きた現実世界の権利侵害

・何らかの障害によって発生するアバターやNFTデータの損失

・VRゴーグルをつけての没入体験中に起きた事故

保険会社は、これらのリスクに備えられる金融商品の開発ができます。また、営業活動から保険金の支払いまでの業務プロセスの改革にも期待が高まります。

例えば、アバターを通しての営業活動はもちろん、メタバースならではの機能「没入体験」を活かして、顧客にリスクの疑似体験を行ってもらうこともできるでしょう。顧客はリスクの疑似体験をすることで、保険の必要性を理解し、加入を前向きに検討します。

また、保証の対象がNFTや仮想通貨などのデジタル資産となり、保険金の支払いは仮想通貨で行われる可能性も考えられます。保険会社とメタバース・NFTの相性は良いです。メタバースの普及に伴い、保険業界のデジタル化は一気に加速するでしょう。

メタバースでビジネスを展開する前に必要なこと

メタバースは新しい市場であるがゆえに、大きなビジネスチャンスを秘めています。一方で、Meta社のマーク・ザッカーバーグ氏が認めるように、今後数年間で安定した利益を出すのは難しいです。

しかしながら、市場規模や世界の企業の動向を見ても、メタバースは無視できない存在と言えるでしょう。まずは、自社でどのようにメタバースを活用できるか検討してみてください。検討したうえで、メタバースに参入する可能性がある場合は、早めの段階から人材育成や施策に取り組むことをおすすめします。

また、メタバース市場は日々変化しています。そのため、メタバースに関する学習のほか、定期的な情報収集が必要です。当サイトでは、メタバースについて詳しく解説していますので、ぜひほかの記事もチェックしてください。

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