近年、メタバースという言葉が急激に注目を集め、話題になっています。VRやAR、NFT技術の進歩によって誰でも気軽に仮想空間を楽しめるようになったことが背景にあります。メタバースを提供するプラットフォームは世界各国に数多くあり、日本国内の企業も参入しています。この記事ではおすすめのメタバースプラットフォームをランキング形式でご紹介します。あわせてメタバースプラットフォームの始め方も解説していますのでぜひ参考にしてください。
この記事でわかること
メタバース体験ができる! 初心者におすすめのプラットフォームランキング
▼メタバースの基礎知識については、こちらの記事で解説しています。あわせてご覧ください。
近年、話題を集めているメタバースですが、実際に体験したくても何から始めればよいのか分からない人も多いでしょう。そこでメタバースを体験したことのない人、メタバース初心者の人でも気軽に楽しめるおすすめのプラットフォームをランキング形式でご紹介します。
1位:Fortnite(フォートナイト)
「Fortnite」は、アメリカのEpic Games社が運営するオンラインゲームです。2017年に公開されており、近年のメタバースブームの先駆け的存在といえます。2022年現在では世界中に3億5,000万以上のアカウントがあるほどの人気ぶりです。
もちろん、日本でのプレイヤーも多く、ゲームのオンライン家庭教師「ゲムトレ」が2022年5月に発表した「小学生が一番遊んでいるゲームタイトル」(※1)では「マインクラフト」に次いで2位を獲得しています。PlayStation 5、PlayStation 4、Xbox Series X、Xbox Series S、Xbox One、Nintendo Switch、PC、スマホなどさまざまなデバイスで同時接続や利用ができる点も大きな魅力といえるでしょう。
「Fortnite」は100名のプレイヤーが戦闘を開始して、最後まで残ったプレイヤーやグループが勝者になるいわゆるバトルロイヤル形式のゲームです。しかし近年ではメタバース体験ができるプラットフォームとしても高評価を得ています。
「フォートナイト」内には「クリエイティブモード」というメニューがあり、プレイヤー自身がゲームや世界を制作したり、他のプレイヤーにシェアしたりが可能です。さらに同メニュー内の「サウンドウェーブシリーズ」では世界的有名アーティストのライブなどのイベントが開催されています。2022年6月には星野源さんのライブが開催されました。
単なるオンラインゲームにとどまらず、自分でゲームをデザインしたり、他のプレイヤーとのコミュニケーションを楽しんだりとさまざまなメタバース体験ができるプラットフォームとしての地位を確立しています。
「Fortnite」公式サイト
https://www.epicgames.com/fortnite/ja/home
(※1)出典:【ゲムトレ】ゲームに関するアンケート調査2022
2位:Cluster(クラスター)
「Cluster」は、東京に本社を置くクラスター株式会社が運営しているメタバースプラットフォームです。日本国内で開発されているため、公式サイトなども見やすく、英語が苦手な人や自動翻訳された海外のサイトは分かりにくいという人でも気軽に始められます。
日本で開発されただけあって、グラフィックは日本のアニメーションに近いものがあり、親しみやすいのが特徴です。非常に精巧かつ美しいワールドで、メタバースの醍醐味を存分に味わえます。
PCとスマホに対応しているゲームアプリというカテゴリーに位置付けされますが、自分の好きな3Dアバターを選び、他のプレイヤーとのコミュニケーションを楽しむのがメインです。まずは運営や他のプレイヤーが制作したワールドを訪れてみましょう。他のプレイヤーとコミュニケーションをとったりイベントに参加したりと、さまざまな楽しみ方ができます。
「Cluster」がダウンロードできるデバイスは次のとおりです。
・Mac
・Windows
・iOS
・Android
・Oculus Quest2
その他、OculusやVIVEにも対応しています。
アプリをダウンロードした後、「Cluster」内で会員登録をしておくと、自分でワールドを作ったりイベントを開催したり、遊び方のバリエーションが広がります。メールアドレスとパスワードでの登録の他、FacebookやTwitter、Google、Appleアカウントでもログインが可能です。メタバースを気軽に体験したい人におすすめです。
「Cluster」公式サイト
3位:VRChat(VRチャット)
「VRChat」は他のプレイヤーとのコミュニケーションを楽しむソーシャルVRアプリです。グラフィックの美しさとアバターの愛らしさで他のメタバースプラットフォームと一線を画しています。
世界的に有名な観光名所をイメージしたワールドなどもあり、ただ見ているだけでも十分楽しめます。Oculusシリーズなどの一体型(スタンドアローン)ゴーグルに対応しているため、スマホやデスクトップに接続しなくても利用が可能です。また、VRゴーグルを持っていない場合は、「デクストップモード」といわれるPC専用のモードもあります。
コミュニケーションの他、バーチャルイベントやゲームも多数用意されており、時間を忘れて楽しめるでしょう。ただし、日本語対応していない点に注意が必要です。基本操作や世界感に慣れるためには、日本人が多く集まるコミュニティや定期的に開催される日本人の初心者向けイベントなどに参加するとよいでしょう。
VRChat公式サイト
4位:REALITY(リアリティ)
REALITYは、ゲーム事業やメタバース事業など幅広く展開しているGREEの子会社であるREALITY株式会社が運営する日本発のメタバースプラットフォームです。元々はバーチャルライブ配信アプリとして人気を博していたのですが、2018年にメタバースに参入、2021年には海外に向けてもリリースされました。
先にご紹介した「Cluster」と同様に、日本のアニメーション調のアバターが非常に魅力的で、海外のプレイヤーからも高い評価を得ています。まずはお好みのアバターを作成して、プレイヤー同士の交流を楽しみましょう。
もちろんアバターとしてライブ配信を行ったり、ライブを視聴したりもできます。TwitterやSpotifyなどの媒体に出演できるイベントも随時開催されています。公式サイトで情報をこまめにチェックするとよいでしょう。スマホだけで利用できる手軽さも大きなメリットです。アクティブにメタバースの世界を楽しみたい人におすすめです。
「REALITY」公式サイト
5位:ZEPET(ゼペット)
「ZEPET」は、韓国のネイバージェット社が運営するバーチャル空間です。2018年8月にリリースされ、現在では世界200か国以上で3億人以上のプレイヤーがいます。アバターのバリエーションが豊富にそろっており、自分に似たアバターを作ったり、写真と合成したりといった楽しみ方もあります。
さらに「ZEPET」では、100万種類以上のファッションアイテムが用意されており、ファッション好きなユーザーが多いのが特徴です。なかにはハイブランドが提供するアイテムもあるので見逃せません。スロットゲームや広告視聴でコインを貯められ、貯まったコインはさまざまなアイテムと交換できます。
アバターの作成だけにとどまらず、オリジナルマップや絵文字の作成も可能です。韓国カルチャーやアイドル、観光名所などのワールドも数多くあります。ダウンロードしたものの、どう動いていいか分からないという人もいるでしょう。その場合、ワールドの検索ウインドウに興味のあるワードを入力すれば、おすすめのワールドが表示されます。
例えば「JAPAN」と入力すれば、日本に関連するワールドが一覧で表示されます。初めての人も使いやすいところが嬉しい点といえるでしょう。
「ZEPET」公式サイト
6位:Horizon Worlds(ホライゾン・ワールド)
「Horizon Worlds」は、Meta社(旧Facebook)が運営するメタバースプラットフォームです。VRヘッドセットを着用してメタバース空間やプレイヤー同士のコミュニケーション、ゲームを楽しめる巨大なバーチャル空間です。
2022年6月にはVRプラットフォームとして提供していた「Horizon Venues」を「Horizon Worlds」に統合。ワールドの累計数は1万以上もあると発表されています。残念ながら現在、日本でのリリースはまだされていません。しかし、近年のメタバースのトレンドのきっかけを作ったともいえるMeta社が提供するプラットフォームだけに、今後リリースが楽しみなメタバースプラットフォームです。
「Horizon Worlds」公式サイト
https://www.oculus.com/horizon-worlds/?locale=ja_JP
メタバースで収益化が可能! おすすめのプラットフォームランキング
メタバースプラットフォームの魅力のひとつにプレイしながら、収益化も可能なことがあげられます。仮想通貨(暗号資産)やNFT(非代替性トークン)など知識が必要ですが、実際にメタバースプラットフォームでアイテムを売買したり投資をしたりなどで収益を得ている人もいます。
初心者向けのメタバースプラットフォームでプレイのやり方を一通りマスターした人は、収益化を考えてもよいでしょう。そこで収益化におすすめのプラットフォームをご紹介します。
1位:Axie Infinity(アクシーインフィニティ)
「Axie Infinity」は、2018年にベトナムのSky Mavis社からリリースされた対戦型ゲームです。Play to Earn(ゲームで稼ぐ)の代表格で初心者でも分かりやすい設計です。Axie(アクシー)という架空のモンスターを手に入れ、対戦したり育てたりしてゲームが進みます。
最初に3体のアクシーを購入するなどの初期費用がかかりますが、アクシーの売買やデイリーミッション達成の報酬などで収益が得られます。ゲーム内の通貨はAxieとSLPの2種類あり、レートはリアルタイムで変化しています。
「Axie Infinity」公式サイト
2位:The Sandbox(サンドボックス)
「The Sandbox」は、TSB Gaming社が運営する完全分散型の仮想空間であり、Play to Earn・ブロックチェーンゲームという、メタバースに仮想通貨を合わせたプラットフォームです。コミュニティ間の交流がメインとなって活動し、アバターやアイテム、LANDと呼ばれるゲーム内の土地の売買などを行うことで収益化が可能です。
LANDを所有しているプレイヤーは、そこでイベントを開いたり賃料を得たりできます。ゲーム内ではイーサリアムブロックチェーンのトークン規格である仮想通貨SANDが使用されています。
「The Sandbox」公式サイト
3位:Decentraland(ディセントラランド)
「Decentraland」は、アメリカの非営利団体Decentraland Foundationが運営するメタバースプラットフォームです。アバターを作って他のプレイヤーと交流しながらゲームを進めていきます。収益は、LANDと呼ばれるゲーム内の土地売買で得られます。ゲーム内の仮想通貨はMANAと呼ばれ、有料コンテンツの利用も可能です。
「Decentraland」の最大の特徴は、DAO(分散型自立組織)です。これはプレイヤーが独立組織としてメタバースを運営していく仕組みのことを指します。
「Decentraland」公式サイト
4位:Bloktopia(ブロックトピア)
「Bloktopia」は21階建ての高層ビルBloktopiaが舞台で、ビル内には暗号資産取引所やワーキングスペース、ニュースゾーンなど多彩なコンテンツが用意されています。不動産売買や広告収入などで収益が得られる仕組みです。その他、NFTコンテンツを使用しているプレイヤーはそれらを売買できます。
ゲーム内の通貨はBLOKで、一定期間保有することで新たなBLOKを獲得できるシステムも導入しています。
「Bloktopia」公式サイト
5位:Illuvium(イルビウム)
「Illuvium」は、崩壊した惑星Illuviumを舞台にモンスター(イルビアル)の捕獲や育成を中心に進むゲームです。獲得したモンスターの売買やバトルでの賞金などが収益になります。無料でプレイができますが、バトルに勝つためには有料のモンスターが必要になる点に注意したいところです。
また現在、「Illuvium」はベータ版での利用のみです。
「Illuvium」公式サイト
6位:NFT DUEL(NFT デュエル)
「NFT DUEL」は、NFTトレーディングカードゲームに位置するメタバースプラットフォームです。プレイヤーはアバターとして登場して、仮想空間で出会った他のプレイヤーと対戦します。カードの所有権はプレイヤーにあり、手持ちのカードは世界的なNFTマーケットプレイス「XANALIA(ザナリア)」で自由に売買取引ができます。
2022年7月現在、サービスは始まっておらず、2022年中に正式リリース予定です。(2021年11月に第一弾トレーラー公開済)
▼メタバースの収益化については、こちらの記事でも詳しく解説しています。
上級者向け! メタバース開発ができるおすすめのプラットフォームランキング
メタバースプラットフォームの人気加熱に伴って、メタバースを開発するクリエイターの需要も高まってきています。ここではメタバースの開発ができるプラットフォームをご紹介します。
1位:Maya(マヤ)
「Maya」は、プロのクリエイターも愛用する3次元コンピュータグラフィックスアニメーションソフトウェアです。キャラクターや背景などのグラフィックをリアルかつ緻密に描けるハイクオリティなソフトとして知られています。
年額28万6,000円とやや高額なため、上級者におすすめです。
「Maya」公式サイト
https://www.autodesk.co.jp/products/maya/overview?term=1-YEAR&tab=subscription&plc=MAYA
2位:Blender(ブレンダー)
「Blender」は、3Dコンピュータグラフィックスアニメーションが制作できる無料のソフトです。公式サイトのチュートリアルなどを参考にして操作に慣れれば、比較的簡単にモデリングやアニメーション化などができます。
無料ソフトとは思えないリアルなモデリングが可能です。
「Blender」公式サイト
3位:Unreal Engine(アンリアルエンジン)
「Unreal Engine」は「Fortnite」のEpic Games社が開発したゲーム用ソフトです。ゲームエンジンと呼ばれるゲーム制作に必要な音響や映像の実装を効率的に行うためのプログラムです。
3Dアニメーションの編集やゲーム開発、演出などがプログラミング不要で行えます。さらにすべての機能が無料で利用できる点も大きなメリットです。
「Unreal Engine」公式サイト
https://www.unrealengine.com/ja/
▼メタバースの開発に興味がある方は、こちらの記事もぜひご覧ください。
メタバースで収益を得るための始め方①国内の取引所で口座開設
ご紹介したように、メタバースプラットフォームで収益を得る方法には、アイテムや土地、NFTの売買などがあります。これらの取引を始めるためには、プラットフォームやゲーム内で使用する専用の仮想通貨が必要です。
まずは日本国内の暗号通貨取引所で口座開設をしましょう。国内最大手のコインチェックでは、手数料無料で比較的簡単に口座開設ができます。最短で翌営業日には暗号資産取引が可能です。
メタバースで収益を得るための始め方②MetaMask(メタマスク)でウォレットを作成
暗号通貨取引所で口座開設をした後は、MetaMaskでウォレットを作成します。MetaMaskは、暗号資産を保管するためのお財布の役割を持っており、ほとんどのメタバースプラットフォームで必要なものです。プラットフォームによっては、MetaMaskを作成していないとログインできない可能性もあります。
Chromeウェブストアから「MetaMask」を検索すれば無料でダウンロードができます。Axie Infinityを利用する際には、Roninウォレットもあわせて必要です。こちらも無料で作成できます。
メタバースで収益を得るための始め方③暗号資産を購入
ウォレットの作成の次は、実際に暗号資産を購入します。暗号通貨取引所で開設した口座に日本円を入金して、取引画面で暗号資産を購入します。暗号資産の種類や価格を確認して慎重に購入しましょう。
メタバースで収益を得るための始め方④海外の暗号資産用口座を開設
暗号資産を購入した後は、海外の暗号資産用口座を開設します。メタバースプラットフォームを利用するための専用の通貨は国内の暗号通貨取引所では取り扱っていないため、海外の口座が必要なのです。
世界最大手の取引所・Binance(バイナンス)では600種類以上の暗号資産を取り扱っています。
メタバースで収益を得るための始め方⑤仮想通貨をメタバース専用の通貨に換金
海外の暗号資産用口座開設後は、国内の口座に入っている暗号資産を海外の口座に送金します。続いて海外の口座からメタバースプラットフォームを利用するための専用の通貨を購入しましょう。
プラットフォームによって通貨は異なります。「Axie Infinity」はAxie、「The Sandbox」はSANDが必要です。専用の通貨を購入した後は、MetaMaskに保管しておきましょう。
▼仮想通貨の銘柄については、こちらの記事でも詳しく解説しています。
▼メタバースの始め方については、こちらの記事でも詳しく解説しています。
メタバースプラットフォームを楽しもう!
今回はおすすめのメタバースのプラットフォームをランキング形式でご紹介しました。世界各国に数々のプラットフォームが誕生して、メタバースは一層の盛り上がりを見せています。
日本でリリースされていないプラットフォームも楽しみです。ご自身のお好みに合ったメタバースプラットフォームを選んで、体験してみましょう。
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