「メタバースを楽しむためには、何を用意すればいいの?」そんな疑問を解決すべく、この記事では、メタバースを始める際に必要なものについてまとめました。用意する機材から、仮想通貨の準備方法、サービスの利用手順、メリット・デメリットまで、メタバースの基本情報を分かりやすく紹介します。これからメタバースを始めたい方に役立つ情報が満載です。
この記事でわかること
メタバースの楽しみ方によって必要なものは変わる
メタバースをプレイするために必要なものは、どのサービスを利用するか、どんな楽しみ方をしたいかによって変わってきます。メタバースには、以下のような様々な楽しみ方があります。
・まずは気軽に体験してみる
・VRならではの没入感を味わう
・NFT取引でお金を稼ぐ
・ビジネスシーンへの活用
例えば、メタバースでのVR体験を目的とするならVRゴーグルが必要になりますが、VRゴーグル無しで気軽に楽しめるサービスも数多く存在します。また、メタバース内でアイテムの売買やNFT取引をしたい場合には、仮想通貨の準備が必要です。
メタバースの楽しみ方に合わせて何が必要になるのか、次の見出しで詳しく紹介していきたいと思います。
メタバースを利用するために必要なもの
メタバースを楽しむために必要なものや、あると便利なアイテムを以下にまとめました。
・VR対応デバイス(PCまたはスマホなど)
・メタバースサービスのアプリ
・VRゴーグル
・マイク
・イヤホン、ヘッドホン
これらすべてが必要というわけではなく、楽しみ方やプレイスタイルによって準備が必要なものは異なります。
例えば、メタバースの世界を気軽に体験したいだけなら、用意するものは以下の2つでOKです。
・VR対応デバイス(PCまたはスマホなど)
・メタバースサービスのアプリ
バーチャル空間で実際に活動しているような没入感を味わいたい場合は、VRゴーグルが必要になります。用意するものは以下の3つです。
・VR対応デバイス(PCまたはスマホなど)
・メタバースサービスのアプリ
・VRゴーグル
(※スタンドアロン型VRゴーグル利用時は、PCやスマホが不要)
なお、マイクやイヤホンは状況によって使用するアイテムとなり、必ずしも必要なものではありません。それでは、各機材について詳しく見ていきましょう。
必要なもの1. VR対応デバイス(PCまたはスマホなど)
ゴーグル単体でVR体験ができるスタンドアロン型VRゴーグルを使う場合は不要ですが、それ以外では、VRに対応したPCやスマホなどのデバイスを用意する必要があります。具体的には、以下のような場合です。
・VRゴーグルなしでメタバースサービスを利用する場合
・PC接続タイプのVRゴーグルを使用する場合
メタバースを快適に楽しむためには、サービスの推奨環境を確認することも重要です。高度な3DCGで構築されたメタバースでは、高いグラフィック処理能力が求められるため、高スペックなゲーミングPCが必要になることがあります。
必要なもの2. メタバースサービスのアプリ
メタバースサービスを利用するためには、アプリのダウンロードとユーザー登録が必要です。2022年現在、多彩なメタバースサービスが登場しています。自分の好みや利用目的にマッチしたサービスがきっと見つかることでしょう。
参考として、人気のメタバースサービスをいくつかピックアップしました。
・VRchat
・cluster
・The Sandbox
・Decentraland
・Enjinプラットフォーム
・Axie Infinity
メタバースサービスには、無料で利用できるもの、仮想通貨で売買が行えるもの、稼いだゲーム内通貨を換金できるものなど、様々な特色があります。メタバースがどんなものなのか、まずは体験してみたい方は、無料で手軽に楽しめる「VRchat」や、日本語に対応している「Cluster」から始めてみるといいかもしれません。
必要なもの3. VRゴーグル
VRゴーグルとは、仮想現実(バーチャルリアリティ)を体験できる特殊なゴーグルです。仮想空間で実際に活動しているような没入感や臨場感を味わうことができます。VRゴーグルは、スマホを装着して使う簡易的なものから、性能にこだわったハイスペックなものまで様々な種類があります。
その中で注目を集めているのが、PC接続やスマホ装着を必要としないスタンドアロン型のVRゴーグルです。VRゴーグル単体でメタバースの世界を楽しむことができます。Meta社(旧Facebook)が手掛ける「Meta Quest 2」は特に人気があり、性能、操作性、デザイン性のいずれにおいても高く評価されています。
▼メタバースで必要となるゴーグルについては、こちらの記事でも詳しく解説しています。
必要なもの4. マイク
VRゴーグルにマイクが内蔵されていないなど、マイク機能がないデバイスを使用する場合は、別途マイクを用意する必要があります。普段テレワークで使っているマイクや、ゲーム用のマイク付きヘッドセットなどをお持ちであれば、それで十分対応できます。
最近では、メタバースやオンラインゲーム向けに音漏れ防止機能付きのマイクの開発が進んでおり、ユーザーの注目を集めています。商品化すれば、深夜や同居家族がいる環境でも声を気にせずに、仮想空間での会話を楽しめるようになります。
なお、メタバースは会話無しでも楽しむことができます。その場合は、マイクを用意する必要はありません。
必要なもの5. イヤホン、ヘッドホン
イヤホンやヘッドホンの準備が必要になるのは、おもに以下の場合です。
・VRゴーグルにヘッドホン機能がない
・VRゴーグルからの音漏れを防ぎたい
・外部音を遮断してVR体験に没入したい
VRゴーグルとイヤホンやヘッドホンを併用する際、耳周りがごちゃごちゃしやすいという問題点があります。VRゴーグルの形状を考慮して、できるだけ干渉しにくいシンプルなデザインのものを選ぶといいでしょう。
また、VRゴーグルとヘッドホンを装着する場合は、重くなりすぎないよう注意が必要です。あまりに重いと頭や首に負荷がかかり、疲れにつながってしまいます。音質だけでなく、形状や重量もしっかりチェックしましょう。
メタバースで売買するなら仮想通貨の準備が必要
メタバースサービスの多くはブロックチェーン技術を採用しており、メタバース内でアイテムの売買を行うためには仮想通貨が必要になります。仮想通貨の準備手順は、以下の3ステップです。
- 仮想通貨取引所に口座を開設する
- 仮想通貨ウォレットを作成する
- ウォレットに送金する
具体的な手順を解説していきます。
1. 仮想通貨取引所に口座を開設する
はじめに、仮想通貨取引所で口座の開設を行います。仮想通貨を購入するためには、取引所への登録と口座開設が必要です。取引所は複数ありますが、初心者でも気軽に始められる「Coincheck」が人気を集めています。
Coincheckは、取り扱い仮想通貨の銘柄数が国内最大級、取引手数料無料といった特長があり、シンプルな設計で使いやすいと評判です。仮想通貨に関する知識があまりなく、口座開設に悩んだら、Coincheckが有力な選択肢の一つとなるでしょう。
2. 仮想通貨ウォレットを作成する
次に、仮想通貨ウォレットを作成します。仮想通貨ウォレットとは、文字通り、仮想通貨を保管するためのお財布のことです。メタバース内で売買をする際に、仮想通貨ウォレットが必要になります。
代表的なのが、「Metamask」という仮想通貨ウォレットです。ブロックチェーン技術を採用した様々なメタバースサービスに対応しており、Webブラウザだけでなく、スマホアプリでも使用できます。
ウォレットに送金する
仮想通貨ウォレットを作成したら、メタバースサービスに対応した仮想通貨を購入し、ウォレットに送金します。間違いがないよう、受取アドレスや送金数の確認をしっかり行いましょう。
仮想通貨やウォレットに関する詐欺も発生しているため、送金作業は慎重に進めるようにしてください。
▼メタバースにおけるNFTやブロックチェーンという考え方については、こちらの記事でも詳しく解説しています。
メタバースを始めるための手順
メタバースの始め方について解説します。手順は次の通りです。
- 利用したいメタバースサービスを選ぶ
- 必要な機材をそろえる
- 仮想通貨の準備をする
- メタバースサービスに登録する
それでは、具体的な手順を見ていきましょう。
1. 利用したいメタバースサービスを選ぶ
まずは、プレイするメタバースサービスを先に選んでおくことをおすすめします。その理由は、サービスによって準備が必要なものや推奨環境が異なるためです。
手軽にVR体験ができるライトなものから、NFT取引が盛んに行われる本格的なものまで、様々なサービスが存在します。メタバースをどんな風に楽しみたいのかイメージしながら、自分好みのサービスを探してみましょう。
2. 必要な機材をそろえる
プレイするメタバースサービスを決めたら、次は必要な機材の準備です。楽しみ方に合わせて、PC、VRゴーグル、マイク、イヤホンなど、必要なものをそろえましょう。VRゴーグルは、PCに接続するタイプ、ゴーグルだけあれば単体でVR体験ができるタイプ、スマホをセットするタイプなど、いくつかの種類があります。楽しみ方や予算に合わせて選んでみてください。
また、PCを使用する場合は、サービスの推奨環境を確認することを忘れずに。高度なメタバース空間で本格的なVR体験をするのであれば、高いグラフィック性能やCPU性能が必要になります。実際にそのサービスをプレイしているユーザーが発信する情報を参考にしたりして、理想的なスペックを探るのも一つの方法です。
3. 仮想通貨の準備をする
メタバースサービスによっては、仮想通貨の準備が必要なものもあります。仮想通貨は、メタバース内でアイテムを購入したり、ユーザー同士でNFT取引を行ったりする際に使用します。
仮想通貨の準備方法は、「仮想通貨取引所で口座開設→仮想通貨ウォレットの作成→送金」という流れとなります。詳しい手順については、上で紹介した「メタバースで売買するなら仮想通貨の準備が必要」の項目を参考にしてみてください。
4. メタバースサービスに登録する
必要な機材や仮想通貨の準備ができたら、いよいよメタバースサービスの利用開始です。サービス公式HPにアクセスして、ユーザー登録や仮想通貨ウォレットの連携などの初期設定を行いましょう。利用規約に同意すると、メタバースの世界で遊べるようになります。
メタバースのメリットとデメリット
メタバースのメリットとデメリットを紹介します。メリット、デメリットの順に見ていきましょう。
メタバースのメリット
まずは、メタバースのメリットや魅力、メタバースでできることなどを紹介します。
世界中の様々なユーザーと交流できる
メタバースでは、世界中の様々な人とリアルタイムでコミュニケーションを取ることができます。現実世界における人との出会いは生活圏に限定されがちですが、メタバースなら場所の制約がないため、出会いの可能性が無限に広がります。人種、年齢、性別を問わず、友人同士はもちろん、他人同士でもメタバースに集い、楽しい時間を共有できます。
物理的な距離の制約がないことは、メタバースの大きなメリットの一つです。コロナ禍による生活様式の変化もあり、メタバースは新しいコミュニケーション手段として大きな注目を集めています。
非日常的な体験ができる
高度な3DCGで構築された美しい仮想空間では、現実では味わえない非日常的な体験ができます。自身のアバターを作って幻想的な世界を探検したり、メタバース内でライブイベントに参加したり、自分の理想とする世界を築き上げたりと、楽しみ方は尽きません。機材や環境を整えてメタバースに没入すれば、仮想空間で実際に物事を体験しているかのようなリアリティのある感覚が得られます。
日常から切り離された仮想空間では、何をするのも自由です。旅行感覚やリフレッシュ目的でメタバースが常用される日もそう遠くはないのかもしれません。
オンライン会議などビジネス活用も
メタバースは、ビジネスシーンにおいても注目を集めています。例えば、メタバースでバーチャル会議を開催し、参加者はアバター姿で会議に参加する、といった活用例が挙げられます。実際に相手が目の前で話しているような感覚を味わえるため、会議への参加意識の向上や、会議の生産性を高めることにもつながります。
ビジネス会議用VRとして注目を集めるのが、Meta社が提供する「Horizon Workrooms」です。 目線や身振り手振りがアバターに反映され、会話に合わせて口も動きます。より密度の高いコミュニケーションが可能で、リモート時代の新しい会議の形として期待を寄せられています。
資産を増やす手段になる可能性も
アイテムの売買など、メタバース内で経済活動が行えるサービスも多く存在します。NFT作品を売って仮想通貨を獲得したり、円に換金したりすることで、保有する資産を増やすことができます。メタバースを資産形成の場として捉え、収益化を狙うユーザーも少なくないようです。
一例を挙げると、「The Sandbox」では、自身でNFT作成したアイテムをマーケットプレイスで販売することが可能です。その他にも、獲得した土地を他のユーザーに貸し出して不動産収入を得るなど、収益化に繋がる方法が用意されています
▼メタバースで「できること」については、こちらの記事でも詳しく解説しています。
メタバースのデメリット
メタバースにはたくさんのメリットがある一方で、デメリットも存在します。注意すべきポイントをいくつかお伝えします。
セキュリティに注意が必要
メタバースを利用する上で特に気をつけなければならないのが、仮想通貨の管理です。仮想通貨とはいっても、お金や資産であることに変わりはありません。過去には、仮想通貨ウォレットのハッキングや、偽URLに誘導するフィッシング詐欺なども発生しているため、セキュリティには十分に気を配る必要があります。
仮想通貨や個人情報を盗まれないための防衛策を以下にまとめました。
・ウォレットのパスワード(秘密鍵)は絶対に他人に教えない
・各種パスワードは推測されにくい強固なものにする
・送金先アドレスは慎重に確認する
・公式サイトをあらかじめブックマークしておき、他所に書かれたURLからアクセスしない
・公式サイトを名乗るメールであっても安易に従わない、本当に公式のものか精査する
仮想通貨を扱う際は、手順に間違いがないか、怪しい点はないか、ひとつひとつ確認しながら慎重に作業を進めましょう。
初期投資や技術面でハードルの高さを感じることも
メタバースを始める際、初期投資や技術面において不安を感じる方も少なくありません。メタバースを本格的に楽しむとなると、それなりの費用が発生します。バーチャル空間を楽しむためにはVRゴーグルが必須であり、より高度なVR体験を望むなら、高性能なゲーミングPCなどハイスペックなツールが必要になってきます。
また、初めて仮想通貨を利用する場合には、仮想通貨取引所での口座開設やウォレット作成、送金といった準備が必要です。一連の作業の難易度が高いと感じられたり、リスクが気になる点から、メタバースを始めることを躊躇してしまうケースもあるでしょう。
現実世界でのコミュニケーションの希薄化や依存症の懸念
メタバースに限らず、オンラインサービス全般に共通する懸念として、過度にのめり込むことによる、現実世界でのコミュニケーションの希薄化や依存症が挙げられます。メタバースは、非日常的な仮想世界を自由に楽しめる魅力的なコンテンツです。他者とコミュニケーションを取る機会も多く、新しい出会いや刺激的な環境に没頭することもあるでしょう。
もちろん楽しむことは悪いことではありませんが、現実世界で周囲の人とのコミュニケーションが疎かになったり、仕事や学校に影響が出るほどのめり込んだりするのは問題です。依存的にならないよう、時間を決めてプレイするなど、ルールを決めて上手に付き合うことが大切です。
長時間の利用による体への影響
長時間プレイによる睡眠時間の減少や体調不良も懸念点の一つです。疲れが蓄積すれば、仕事や勉強の効率を低下させることにもつながります。また、VRゴーグルを装着した状態で何時間もプレイし続けると、目や首周りなど、体のあちこちに負担がかかってしまう可能性が考えられます。
メタバースを連続してプレイする際は、途中で休憩を挟んだり、ストレッチをしたりして、体を休めることも重要です。健康や体調を気遣うことを忘れずに、適度なプレイを心がけましょう。
メタバース利用に関するQ&A
最後に、メタバース初心者の方向けに、よくある質問を紹介します。
Q. 無料で始められるメタバースサービスはある?
A. あります。2022年5月現在、無料でプレイできるサービスとして「VRChat」や「cluster」などが挙げられます。「cluster」は日本の企業が開発を手掛け、日本語に対応しているサービスです。メタバース初心者の方でも気軽に始められるでしょう。
Q. スマホでもメタバースは楽しめる?
A. スマホに対応したサービスもあります。先ほど紹介した「cluster」や、NTTドコモが提供する「XR World」などがスマホに対応しています。
Q. VRゴーグルは絶対に必要?
A. VRゴーグル無しでもメタバースサービスを利用することはできます。3DCGで構築された仮想空間を体験したいのであれば、VRゴーグルが必須です。
Q. メタバースの注意点は?
A. 特に注意したいのが、仮想通貨の管理です。ウォレットのハッキングや、偽URLに誘導するフィッシング詐欺などに十分注意してください。仮想通貨を扱う際は、怪しい点がないか、間違いがないか、しっかり確認することが重要です。
メタバースの世界観を体験してみよう!
この記事では、メタバースをプレイするために必要なものをはじめ、仮想通貨の準備方法、サービスの利用手順、メリット・デメリットなど、メタバースに関連する基本的な情報をお伝えしました。3DCGを駆使した非日常的な空間で、自分がやりたい事を自由に楽しめるのがメタバースの魅力です。人との交流、仮想空間の探検、イベントの参加、NFT取引など、多彩な楽しみ方ができます。魅力的なメタバースの世界を存分にお楽しみください。
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